DeCartography Whitepaper
public.icon
https://gyazo.com/37c0dc0c142fc4baf61a9dc7db2eb66b
Abstract
「DeCartography」はPluralityの時代のための分散型ソーシャルグラフです。
ウォレットのトランザクションの傾向をもとにクラスタリングすることができます。
実際にはクラウドソーシングのプラットフォームに対して群衆の知恵・予測市場が紐づいたもので、分散型オラクルとして人々のAssamputionを出力します。(注意、提供するのは「事実」ではありません!)
キーワード: Statistical epistemics, Consilience, Futarchy, Prediction Market, Oracle, the wisdom of the crowd, Quadratic Funding, Pairwise Quadratic Funding, Sybil Attack, Anti-collusion
DecSocに関する展望
Ethereumはワールドコンピューターとも呼ばれ、世界中に偏在するコンピューターを繋ぎ合わせた分散化されたインフラの上で任意のチューリング完全なコードを実行できる
一度deployするとコードが公開される
エンドユーザーはGas代と呼ばれるノード実行のインセンティブになる資金を支払うことで、任意のスマートコントラクトを実行できる
Ethereumは国家と構造が似ている
プラットフォームとしての行政
国家におけるGDP(国内総生産)と、Public ChainにおけるTVL
主な収入源は、エコシステム内の何かに対する課税
商取引成立時の消費税などがイメージしやすい
Ethereumもトランザクション時にGas代として徴税している
Ethereumのスマートコントラクトによる徴税機能の強制力
自動徴税機であるpublic chainはほぼ政府
複数の国家の中で競合状態が続く
どこも取り合い
何に徴税された費用が使われるかというと、国家の場合は外交(国防)や治安維持など。その他子育て世帯への支援など広義での投資になる
治安に関しては、コンセンサスアルゴリズムと仮定する。PoS報酬を払っている
投資に関しては、エコシステム全体としてETHの価値を上げる活動。いわゆるEthereum FoundationはNext Bilionと謳っているし、GitcoinはPublic Goodsのみに助成金を与えている
public chain自体が公共財を支援することが最も小さな政府を目指す上で合理的
基本的に未来に対して賭け続けている。今の利益ではなくて、この経費を使って未来でどれだけ多様なプロジェクトを集められるか
経済成長ない社会での資本主義経済ってポンジスキームよね
そのアプリケーションレイヤーに対して価値を感じた人たちは、Ethereumのエコシステムに参加せざるを得ない。
これは気付かぬうちに自分たちがVISAを使って決済したり、iPhoneを買うだけでアメリカに資金を提供しているようなものだ。
国家的なものからすると「現在のfiatをETHに換金してくれるか(外貨を稼ぐ)」が大事
基本的に利益=総収入-総費用の構造で利益が算出できるので、国家は儲かっているか?と同じように、Ethereumは儲かっているか?という問いができます。
https://newsletter.banklesshq.com/p/the-first-profitable-blockchain
利益の公式は、家庭、フォーチュン500社、非営利団体、国家に適用されるのと同じように、ブロックチェーンにも適用されます。
このループを一番最初に動かしたり、より早いスピードで動かすには公共財に投資することが不可欠
ブロックチェーンと公共財の相性
スマートコントラクトとガス代Web3のプロダクトは持続可能性が高い
Public chainにdeployされたコードは誰でも見ることができるので、Ethereum的に実装のサンプルが増えるのは正の外部性を得られる
(初めてdeployするエンジニアのための参照先が増える?)
最初は面白がってプロジェクトを進めていた人たちだけだったかもしれないけど、それ以上にエコシステムを充実させていこうとすると、OSS的なものの開発にインセンティブをつけなきゃいけない
公共財の分配としてどうあるべきか
みんなから徴収した税金(的なもの)なので、使い道も共同体のみんなで決めないかい
EF的には、Next Bilion。 より幅広いコミュニティから支持されているプロジェクトを支援したい
今までは中央集権的な組織(EF)が選んでたけど、"より民主的な"違う方法にする
「条件を満たすと給付」なんかしていると、指標がハックされる
「規定したらハックされる」みたいなのまとめ
1. 1人1票には多数派の専制政治の問題があったので、「本気で価値を感じるのであれば一人が複数票を投票することができるが、より多くの人からその票を入れる方がコストが低い」Quadratic Votingが登場した
L2のOptimismから、Retroactive Public Goods Fundingの実験例
公共財に助成するための資金を、Quadratic Votingを用いてどの公共財に分配するべきか?を決めていた
Vitalikのレビュー: Review of Optimism retro funding round 1
2. このQVを資金分配に最適化した「Quadratic Funding」バージョンもある
Gitcoinやclr.fundなどで採用されている
Gitcoin Grantsでは、EFをはじめとする各資金提供者が提供する資金をMatching Poolに預けて、個人が寄付をする際に投票力に合わせて上乗せする
Gitcoinは「財務省」
シビル攻撃・談合のリスクがでてる
攻撃するコストが得られる報酬より低いと基本的に常に攻撃されるので、Gitcoinではグループを挙げてシビル耐性を強化しようとしています。
GR14ではユーザーのうち26%がシビルであると推定される
対策
シビル攻撃
ひとり1IDを実現するためのDIDアグリゲーターとしてのGitcoin Passport
紐づいたSBTなどをベースにHumanityを算出(投票力を調節)
Towards a Pluralism Passport Built from DeSoc Legos
最近だとSBTの土台も整ってきたので、トランザクションから自動的にソーシャルグラフを作るサービス_2みたいな感じも多い
談合
現状苦労してそう
SADチームによる手動判断
Pairwise coordination subsidies: a new quadratic funding design
Pairwise coordination subsidies: a new quadratic funding designを一応やっているみたい
詳しくはGitcoinのFDDチームのDisruptionJoeDisruptionJoe.iconからの投稿を参照してください
そこで、私たちはTxに頼らないソーシャルグラフを作ることにしました。
ソーシャルグラフに関して
現状、トランザクションから自動的にソーシャルグラフを作るサービスがいくつかあるが、これらはデータサイエンス、機械学習的な手法に頼っている
(Gitcoin) Knowledge Transfer: Generate Economic Graph Visualizationsowocki.icon
Gitcoinのシビル攻撃対策とBlockScienceのコラボレーション
(BrightID) Bright IDがSybil-Attackを防ぐ「Aura」をリリースBright ID.icon
(bubblemaps) https://app.bubblemaps.io/eth/token/0x1f9840a85d5af5bf1d1762f925bdaddc4201f984
(Nansen) Wallet Labels/Emojis: What do they mean?
LensProtocol
現状も頑張ってるけど、別のレイヤーが必要
現状は何のレイヤーで、必要なのは何のレイヤーなのかの説明が欲しいblu3mo.icon
現状取り組んでいる手法である、データサイエンスでこの先も殴れるのかtkgshn.icon
主に「規定したらハックされる」みたいなのまとめを懸念
そこでプランBとして、機械的なレイヤーとは別に、反対にパラメータを振れる(値段、時間、正確さ)が必要
それがConsilienceになるかも?という仮説?
でも、まだそれになるかは分かってないので
1. そもそもタグ付け作業を分散するとすれば、ウォレットのトランザクションに対するassumptionが存在するか
群衆の知恵的なものが観測できるのかどうか
2. Backtestingして、QF係数に「Social distance」を追加することで談合によるMatching Poolのハックが起きにくく or 安くで防御できるのか
QF関数にSocial Distanceを追加?
サンプル?: DeCartography Quadratic Fundingを使って"より幅広いコミュニティから支持されているプロジェクト"を支援する方法(GR15のPhiとStarDeFiの例)
Ethereum上にあるウォレットのトランザクションを群衆の知恵で分析し、ソーシャルグラフを提供します
これをQFに追加することで、50人の実際に独立した思想家は、全員が同じメディアを消費し、同じように投票する1000人のNPCよりも価値がある世界線が実現できます
Plurality
ちなみにオラクルとは若干関係ない、正しさを伝えるためのものではない
分散型のDAOの世界では、その情報は「オラクル」と呼ばれる、「群衆の知恵」に頼って答えを出すような情報源から提供される可能性があるのです。
The Father of Futarchy Has an Idea to Reshape DAO Governance
予測市場を使ったオラクル
Augur
Gnosis
realityeth
DeCartographyについて
利用者
利用者は、分析対象のアドレス群と利用料金であるETHさえDeCartographyに入力すると、最短n週間で分析後のデータを受け取ることができます。
このデータを使うことで、入力されたアドレス群をソーシャルグラフ上に描画し、特定のアドレスAとB、AとCの社会的距離を図ることができます。
https://gyazo.com/ee45425e9c0edb00069913ca996d79e4
出力データ生成プロセス
ソーシャルグラフを生成するプロセスにおいて、クラウドソーシングを請け負うWorkerを必要とします。
Workerは指定されたウォレットアドレスについて調べ、簡単な選択肢の中から当てはまるものを全て選びます
ウォレットに紐づいているトランザクションデータや、所持中のNFT, POAPなどを参考にすることができます
それらの情報から、主観的(Subjectivity)に当てはまるであろう選択肢を選びます。
たとえば「NFT, DAO, DeFi, Game, Public Goods」のタグ中から当てはまると思うものを複数個選択します。
https://gyazo.com/3bf3051b5d1b1bac71fdd1ba3eeabd9f
あるウォレットアドレスに対して、タグ付け作業を行った人のうち99%が「NFTの要素が含まれている」という場合は、取り込んでいいでしょう。
基本的には、多くの人がさまざまな解を入力します。その結果、私の予想ではConsilience的なものが見られると思います。
これはすなわち、「無作為なWorkerに対して同じウォレットのトランザクションを見れば、解釈が近くなる(assumption)は存在するのではないか」という仮説です。
実際、ウォレットに対するタグ付けは完全ではないですが、ある程度機能するはずです
データ生成の際に考えられる攻撃と、対策
ソーシャルグラフの生成に群衆の知恵(the wisdom of the crowd)アプローチを採用すると、大衆の結果を操作してオラクルの結果を変えようとする人がいるかもしれません
関連: 「悪意なき悪」が51%を超えているならそれは民意
それらを防ぐのが、ひとり1IDと招待コードです。
Gitcoin Passportによるログインで、Humanityをもとに投票力を織り込みます。
Wokerとしての参加には招待コードが必要
Idenaのハッシュ値のゲノムコードにより親族関係を証明するを参照
また、予測市場に近い近い概念であるステーキングを導入することを考える余地もあるでしょう。
たとえば、ステーキングをしてからタグ付けを行う人に対しては、そうでない人よりもより高い作業代を支払うべきです。
もし、「圧倒的に少数派な選択肢」を常に選び続けた場合、ステークしたETHをSlashしてもいいでしょう。
ウォレットアドレスに紐付き公開されているトランザクションデータから、think what people think的思考を行うのは予測市場よりも簡単なのでオラクルとして使いやすいかもしれません
何が役に立つかよりも、何が役に立ったかについて合意する方が簡単
「Wokerとしてのアイデンティティ」と、ウォレットに対応するであろうタグの『予測市場』を組みわせることでそこそこ信頼のあるオラクルを提供することができます。
アイデンティティと予測史上が組み合わさると、そこそこの信頼性のあるオラクルができる
コンテンツキュレーションを予測市場で行うことによって質の高いコンテンツをトップに上げることができるか?
インスパイアされたもの
reCAPTCHA
ルイス・フォン・アーン 「ネットを使った大規模共同作業」
PoS
Idena
Aura
ユースケース
DeCartography Quadratic Funding
https://gyazo.com/a9591cae76e9ca8509b93d3d2ee08ad3
Pairwise coordination subsidies: a new quadratic funding designの距離にSocial DistanceをQF係数の1つに追加したものです
Gitcoin Grantsであるプロジェクトが同じようなコミュニティから寄付されている場合、社会的な距離を利用し、マッチングウェイトを調節することができます。
これらはEthereum Foundationなども同様の動きを導入するべきでしょう
その他以下の用途に使うことができます。
予測市場(Prediction Market)のノード分散問題
最も多くの違いを乗り越えられる
全く違う人でも同意できるAssamputionを採用するべきです
AugurのREPトークンを持つ人に強制させることもできます
オラクルにおけるバリデーターの分散
オンチェーンデータ分析(AI)
新たな傾向を掴むためのレイヤーになるでしょう
ソーシャルグラフやSoulboundトークンをベースに多次元ID(plural id)を構築し、Quadratic Fundingの脅威である"結託"を防ぐからの引用
https://gyazo.com/51aa9898f19c344b32b3878eefd5e59a
The “hard-exploration” problem(探索時に報酬が少ない問題)に関しても解決できるかもしれません
https://lilianweng.github.io/posts/2020-06-07-exploration-drl/
ハーバーガー税(harberger tax, SALSA)
特定のクラスタの人だけがその資産を変えるようにする
Plurality Glen Weyl - YouTube
https://gyazo.com/730e100f2f481c7f91bcc1b3aba2d0a0
https://gyazo.com/39f009147e1d3664e9fa8744603b7f2e
法的リスク
This new blockchain-based betting platform could cause Napster-size legal headaches
米国では、予測市場は一般的に認められていない。連邦法および州法がオンラインギャンブルを禁止しており、「多くの点で予測市場とギャンブルの境界線はそれほど明確ではない」と、ニューヨーク市カルドーゾ法科大学院のアーロン・ライト教授は言う。
さらに、Augurの契約の中には、ユーザーがEther暗号通貨など、何かの将来の価値に賭けることができるものもある。これは、バイナリーオプションと呼ばれる投資の一種によく似ているようだが、商品先物取引委員会の承認なしに上場することは違法だ。2012年、CFTCはアイルランドに拠点を置く予測市場Intradeが、米国のユーザーにバイナリーオプションの取引を許可していると訴え、最終的に裁判官はIntradeが米国でこの契約を提供するのを阻止した。
DeCartographyはどうなるか
Public ChainのPalantirになる
サーベイリスト
Hivemind
INTERSECTIONAL SOCIAL DATA
Pairwise coordination subsidies: a new quadratic funding design
How Soulbound Tokens Can Make Gitcoin Grants More Pluralistic
50 actually independent thinkers are worth more than 1000 NPCs who all consume the same media and vote the same way
Regenerative Society | Google Slide
The Power of Prediction Markets